佐藤琢磨 初表彰台ゲット

佐藤、日本人14年ぶり表彰台「最後までプッシュし続けた結果」(スポーツナビ

 自動車のF1シリーズ第9戦、米国グランプリ(GP)は20日、米インディアナ州インディアナポリス(1周4.192キロ)で、73周(306.016km)の決勝レースを行ない、佐藤琢磨(BARホンダ)が3位に入り、1990年日本GPの鈴木亜久里以来14年ぶりに日本人が表彰台に上がった。佐藤は2002年の初参戦から27戦目で自身初の表彰台を獲得。優勝はミヒャエル・シューマッハー(ドイツ、フェラーリ)で今季8勝目。ルーベンス・バリチェロ(ブラジル、フェラーリ)が2位に入った。佐藤の同僚のジェンソン・バトン(英国、BARホンダ)は途中リタイア。完走は20台中10台だった。

 予選3位からスタートし、序盤の事故による2回のセーフティカー導入後は一時2位に上がった佐藤は、1回目のピットストップで順位を下げながらも、後半は最速ラップを重ねて上位を追走。62周目にヤルノ・トゥルーリ(イタリア、ルノー)をかわして3位に上がり、そのままチェッカーを受けた。前戦までエンジン・トラブルで3戦連続リタイアとなっていたが、これまで3度記録した自己最高の5位を上回った。


 表彰式でシューマッハーバリチェロに続いて表彰台に上がった佐藤はトロフィーを受け取ると、フェラーリ勢の2人に挟まれてシャンパンをかけられ歓喜の表情。最後は3人で表彰台の頂上に上がり、肩を抱き合い、ガッツポーズを見せた。

 レース後の会見で佐藤はチーム、メカニック、ホンダのエンジニアらに感謝の言葉を述べると、「みんなのおかげで最後まで走り切り、ベストの表彰台を獲得できてすごくうれしい。最後までプッシュし続けてこうした結果が得られた。まだシーズンは折り返し。これからも頑張ります」とさらなる飛躍を誓った。


■佐藤 「一貫性のある走りができた」

 素晴らしい結果に、個人的にだけでなく、チーム、メカニック、ホンダのエンジニア、栃木(の研究所)で開発してくれたみなさんに感謝したい。本当にありがとう。いろいろな問題はあったが、頑張って解決してこなしてくれた。みなさんのお蔭で最後まで走り切り、ベストの表彰台を獲得できてすごくうれしい。

 スタートは大混乱で始まり、セーフティーカーも入って、(事故を起こした)ラルフ(・シューマッハー)が長い間彼も(車の中に)座っていて心配した。新しいルールでは、セーフティーカーが入った後では、しっかりと走りこみができなかったが、チームから「とにかく走り続けろ」と言われた。事故の直後で、飛び散った破片が残っていたが、レースの中で避けて走るミヒャエルがリーダーとなってしまった。でも、3位になって本当に素晴らしい。

 2ストップ(戦略)で燃料をたくさん積んだアドバンテージをうまく使えなかったが、最後までプッシュし続けてこうした結果が得られて本当にうれしい。マシンは正直、とてもよく走ってくれた。(前戦の)カナダ(GP)の場合は、直線の走り込みで苦労したが、今回は一貫性のある走りができた。最後までプッシュして走り込もうと思い、ポジションを取り戻そうとした。まだシーズンは折り返し。これからも頑張って行きます。


なせば成るなさねば成らぬ何事も。君のいるべき所はは表彰台だ。